メンリッヒェン クライネシャイデック

 グリンデルヴァルトからロープウェイでメンリッヒェンへ

 アイガーとメンヒ。画面右端にユングフラウの左肩
 その手前の黒い岩峰チュッゲンの標高は2521m

 ここは、標高2229m。
 目的地クライネシャイデックの標高は2061m。
 標高差168m、距離約3キロ。全体ほぼ下り、正面には常にベルナー・オーバーラント三山が見える。

 下り+山岳の眺め+高山植物+道標や設備+交通の便=世界一のハイキングコース、である。

 ただし、このコースを逆に歩いてもつらいし、面白くないであろう。


 ラウターブルンネンの谷

 左写真;谷全景とユングフラウから連なる峰。真ん中の三角峰=ブライトホルン(3782m)、その右=チンゲルホルン(3576m)、 その並びで、雪を被った山として右端に、お天気が気難しい展望台シルトホルンが真っ晴れの姿で見える。
 右写真;ウェンゲン(手前=上;1275m)とラウターブルンネン(奥=下;797m)
 シュタウフバッハの滝が見える。滝の落差=崖の高さは約300m。

グリンデルヴァルト側

 小さな池はこの辺りに沢山ある谷地の池。
 遥か下方にグリンデルヴァルトのアルプが広がっている。ヴェッターホルンの麓左側が グロスシャイデック。
 ヴェッターホルンの手前の谷にオーベラー・グリンデルヴァルト氷河が顔を覗かせている。この氷河は観光客でも簡単に上にのる事が出来る。
 ヴェッターホルン(お天気の山)は標高はあまり高くないが(3692m)その存在感は凄い。

 歩き出し

 ハイキングは、アイガーに向かって歩くので、モデルさんは振り返ったところである。

ヴェッターホルン、オーベラー・グリンデルヴァルト氷河の谷、マッターベルグ(3104m)、ウンターラー・グリンデルヴァルト氷河の谷、アイガー の並びである。





 正面の景色



 ヴェッターホルンの左側のコル、グロス・シャイデックからヴェッター・ホルン、オーベラー・グリンデルヴァルト氷河の谷 を挟んでマッターベルグ(3104m)の岩峰。その手前の谷はウンターラー・グリンデルヴァルト氷河。 谷の手前からアイガーの東稜が始まる。その東稜を右肩、北壁をこちらに向けたアイガー、その右奥はメンヒ。メンヒからユングフラウへの稜線の中央ややメンヒ寄りにユングフラウヨッホ。 ユングフラウとはドイツ語で「若い娘さん」であるが。この山の場合、「処女」という意味合いらしい。
 ウェンゲン・ユングフラウ(4089m)の右側の白い三角のピークはジルバーホルン(3695m)で非常に印象に残るピラミッドである。 ユングフラウ主峰(4158.2m)は、ウェンゲン・ユングフラウの向こうにある。
 ジルバーホルンからさらに稜線はここで南側即ち画面向う側に連なっていて、西側はここでラウターブルンネンの谷に向かって急角度で落ちている。


 それぞれの写真拡大版

 アイガー北壁(The North Face=その北壁)である。
 麓の緑の斜面の中腹にある線は、グリンデルヴァルトからクライネシャイデックへの登山電車の線路。勿論ラックレールでゴリゴリ登り、 ゴリゴリ下る。
 下りはモーターを発電機としてその抵抗でブレーキをかける。ハイブリッド・カーの回生ブレーキと同じであるが、発生した電気エネルギーは 電車の屋根の上に付けたヒーターに流して熱エネルギーとして大気中に放出してしまう。

 クライネシャイデックからユングフラウヨッホに行くユングフラウ鉄道はアイガーの西側からアプローチし、アイガーの山体内に トンネルで入って行く、北壁の途中にアイガーバント駅があり、登りの電車のみここで停車して北壁の中央に開けた窓から下を眺める時間をくれる。
 電車はトンネル内でぐるり回ってアイガーの南東斜面に窓が開口しているアイスメーア駅でも停車、今度は氷河を見せてくれる。
 停車はいずれも登り電車だけなので、注意を要する。停車するとわんさか人が出てくるので、「下りでいいや」、などと思っていると見損なう。 

 メンヒ。
 アイガーとユングフラウに挟まれて目立たないが、アイガーより標高が高く4000m峰である。
 ユングフラウヨッホからは至近距離に眺められる。ユングフラウヨッホのスフィンクス展望台では大抵の人は メンヒをバックに写真を撮る。
 画面の一番下にある斜め線はユングフラウヨッホに行くユングフラウ鉄道の線路。この登山鉄道は世界最高地点に行く訳ではないが (鉄道としてヨーロッパ最高(3454m)ではある)距離当たり運賃は世界一高いそうである。
 この位晴れていると、人生観が変わる思いの絶景が見られるが、雨が降ったらクライネシャイデックに向かう電車の車窓からして何もかもが霧の中である。 ある悪天候の時、日本人の団体と一緒になった事がある。彼らの一人が壁のポスターを見て「本当に、こんな景色が(霧の)向うにあるのー?」と嘆いていたっけ。

 ベルナ―・アルプスの中心、ユングフラウ。
 この山は、グリンデルヴァルトからは見えないが、ラウターブルンネンやウェンゲンからは見える。
 その角度からは、ジルバーホルンの方が近いので、ウェンゲン・ユングフラウに匹敵する迫力で寄り沿って見える。
 この峰は、北側から見ると独立したピラミッドに見えるが、実は背後、即ち南側に稜線を引いていて、真横にあたる シルトホルン展望台から見ると全く違った様相で、雪の台形として見える。

 また、ユングフラウはインターラーケン周辺からも良く見える。


 ハイキングは、クライネシャイデックを俯瞰するところまで来た

 平屋建ての建物が並んでいるのがクライネシャイデック駅。ラウターブルンネン行、グリンデルヴァルト行、ユングフラウヨッホ行の それぞれの終点始発。
 メンヒの麓を登山電車が走っている。線路はここから大きく左に曲がり、アイガーに向かう。

 下写真;クライネシャイデックに下る道。このコースで唯一と言って良い位の長い坂道。また、 普通、等高線に逆らわず遠回りも厭わないスイスのハイキング道には珍しいジグザグ道で、等高線を横切って歩く。



 上の俯瞰写真の中央下(手前)に見える黄色いパラソルのあるレストランで昼食。
 脇に小さな谷地池があり、おたまじゃくしがいた。

 下写真:クライネシャイデックに着いた。
 ここはアイガー北壁の最高の展望台とされる。望遠鏡で北壁に挑むクライマーが見えると言う。


 アイガー北壁

 左写真;クライネシャイデックから。
 中央上部の日が当たっている部分の右斜め下の小さな雪田が、1938年の北壁初登攀4人パーティーのうちの一人、ハインリッヒ・ ハラ―の手記の題名にもなっている『白い蜘蛛』、当時の登攀技術ではどうしてもここを通らなければならなかったが、 その名の通り、上の雪崩を全て集めて下に落とす雪崩の巣、白い蜘蛛、は非常に危険な難関でもあった。

 中写真;真下から見上げる。
 中央上部に『白い蜘蛛』、そこより上で起きた雪崩を全て集めるという構造が良く判る。  両側は全幅に亘って完全に切り立った崖で、先鋭的な人工登攀でないとどうにもならないだろう、と云う事も良く判る。  初登攀は、左側の崖下をトラバースして白い蜘蛛直下の溝に入り(物凄く危険、上のどこかで雪崩が起きたら一巻の終り)、 白い蜘蛛を突破し、V字の左側の稜線沿いに、突き出した岩峰の上に出た。

 右写真:グリンデルヴァルトから。
 上部で雪崩発生、雪崩は白い蜘蛛を通り直下の溝を通って落下、雪煙が上がっている。

   グリンデルヴァルトのホテルから

 グリンデルヴァルト駅近くの超高級ホテルの隣の小さなホテルのベランダで、ハイキングで疲れた足を癒している所。 右足の上がクライネシャイデック。ハイキングの最後で右側の斜面をスイスでは珍しいジグザグ道で下る。 足に見え隠れしている、アルプが美しい。
 右写真は夕陽のアイガー

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