フィルスト展望台


 グリンデルヴァルト村、フィルストへのロープウェイ(ゴンドラ)駅付近からアイガー。

 白く輝き、雪が着いている東稜は、若き日の槇有恒が1921年9月9日に初登攀を果たした。槇有恒は、ここグリンデルヴァルトに滞在して、 当時としては先鋭的登山を行うとともに、近代登山の技術と用具の使い方を学んで日本に持ち帰り、日本の登山の発展に貢献した。

 そして幾星霜、槇は1956年5月9日に世界で8番目の標高を持つマナスル(8163m)の初登頂を 果たした第三次マナスル登山隊を隊長として指揮した。これは8峰目の8000m峰初登頂で、 日本は世界で6番目の8000m峰初登頂国となった。マナスル初登頂は、記録映画が公開され、記念切手まで発売されたほど国家的なお祝い事だった。 私も小学校の講堂で、『マナスルに立つ』を見た記憶がある。  

 朝なので、アイガーバンド=アイガー北壁は陰鬱な日陰である。


 フィルスト展望台に着いた。かって、ここはグリンデルヴァルト村からの世界一長いというリフトの終点だった。冬などは 凍死する危険がある、という話が冗談だと思えない位厳しいリフトだったという。現在はクローズの数人乗りゴンドラが運行している。
 この時は、若い男の単独行登山者と同席になり、彼が飴ちゃんをくれた。

 ゴンドラを降りて展望台に出るといきなりベルナ―・アルプスの山々が真正面に迫って来る。正面はアイガー、 アイガーの右肩にユングフラウ。 旗竿にかぶっているのはジルバー・ホルン、その右の遠景はチンゲル・ホルンか。

フィルスト展望台のパノラマ





 ヴェッターホルン(3701m)
 メンリッヒェン方面からグリンデルヴァルトを隔てて非常に目立つ山である。
 ヴェッターとは英語のウェザー、すなわち『お天気山』という意味。


 パラマウント映画のマークのようなシュレックホルン(4078m)
 氷河は、オーべラー・グリンデルヴァルト氷河。

 写真の画面右の雪の稜線はメンヒ(4099m)に連なる3600〜4000m級の尾根で、一番高いピークはフィッシャー・ホルン(4043m)


 長い東稜をこちらに向けたアイガー(3970m)
 下にグリンデルヴァルトの村が見える。

 4000m峰のフィッシャー・ホルンの稜線が日に映えて美しい。
 アイガー・バンドは依然として日陰である。

 アイガーの右肩にウェンゲン・ユングフラウ(4089m)とジルバーホルン(3695m)のピラミッドが見える。 ここからはユングフラウ主峰(4158.2m)は見えない。
 メンヒもアイガーに隠れて見えない。
 右端に小さく見えるのは遥か遠く、ラウターブルンネン越しのチンゲルホルン(3576m)



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